高梁・弥高山キャンプツーリングレポート

2022年6月29日(水)〜30日(木)
今回の目的:来月念願の北海道ツーリングに出かけるが、その予行演習としてキャンプの装備の再確認、特に新しく購入した焚き火台を試してみる。あまり遠くなく無料のキャンプ場を探し、高梁市にある「高間キャンプ場」に決めた。

6月29日(水)<1日目>
 装備を整え10:40に出発し、ガソリンはまだ半分以上あったが井原市で給油。通いなれた美星町に行く道を通り、川上町を過ぎ11:30頃高梁市に到着。意外と早く着いたので先にキャンプ場を視察することにした。国道を左折し山に入っていくと、不通になっていた道が通れるとのこと。この道がすごかった。今まで山の中を走るとよくある、幅が狭くて落ち葉や石ころ、左はがけで右が川。ずっとこれが続き、いつまでたっても辿り着けない。そのうち、小動物が現れ、逃げようともしない。おそらく狸の子供だろう。30分くらい走ると目的地に到着。予約の時に聴いていた通り2組の客がいたが、今まで経験した中で一番の酷いサイトだった。水は出ない、トイレも仮設、草は茫々で蛇でも出そう。さすが無料のキャンプ場だ。一旦高梁の街中に戻り(別のいい道があった)、近くにいいところがあればキャンセルして場所を変えようと思った。
 まずは腹ごしらえ。「ランチ1000円」の看板を見つけ、街中の小さなレストランに入った。ランチを注文すると店主の婆さん(でも年は私と同じくらい?)が「食後のコーヒーは+100円ですが」というのでアイスコーヒーを頼む。水が出ないのでセルフかと思ったが、どこにもない。なかなかできるのが遅かったが、普通のランチプレートが出てくると、婆さんは「水が出てませんでしたね」と持ってくる。味付けは薄味で、しかもサラダにドレッシングがかかっていない。言おうかと思ったが面倒くさいので我慢する。食べていると婆さんが「食後のコーヒーは・・・」とさっきと同じことを言うので、俺は「さっき言われましたよ。アイスで」と。少しボケ気味か。食後、ネットで近隣のキャンプ場を探すと、公営のものは7月9日からでまだやってなく、婆さんが教えてくれたもう一件の北房キャンプ場はたまたま点検中でダメだった。しょうがないので諦めて高間を使うことにする。
 店を出てから、有名な備中松山城にまだ行ったことがなかったので、そちらに向かう。店のパンフによると、8合目に駐車場があり、そこからは700mほど歩いて登らないといけないらしい。この日は猛暑でどうしようかと思ったが、折角なので頑張って登ることにする。城主の三十郎という猫にも会ってみたいし・・・。結構人がいて、年寄りが多い。道は結構急で、ジムで鍛えてるはずなのにタンクバッグを持っていたせいか、しんどかった。天守に着くとトラ猫の三十郎が出迎えてくれた。大人しくて観光客慣れしているというか逃げもせず、皆がなでたり写真を撮っていた。
 この城は天守がある現存の城としては日本で一番高所にあるそうである。しかし、よくこんな山の中に作ったものだと感心した。天守自体はそう大きくはないが、その周りの遺構は壮大で、幾多の戦の舞台になったであろう歴史を偲んだ。駐車場に戻り、売店でアイスを食べて休憩していると15時半くらいになった。

    

 次に高間キャンプ場に向かったが、最初に行った道ではなく、キャンプ場から高梁市に降りる整備されたやや広い道があったのでそこを目指す。しかし、いつものドジで道に迷い、再び狭い山道に入り込んだりしていつまでたっても着かない。高間に行くのも抵抗があったので、意を決して弥高山のキャンプ場に電話をしてみた。そこが駄目なら家に帰るつもりだったが、運よくやっていた。しかし、5時には管理人がいなくなるので、4時20分頃だったが、大急ぎで向かう。食料と酒は途中にゆめタウン高梁店があるので、そこで調達。5時少し過ぎに到着。弥高山は何度も来ていたが、キャンプサイトは初めてで、結構広く、木々に囲まれていいところだった。車で来ていた先客がいたので、少し離れたところにサイトを構える。事務所で管理人に「サイドスタンド用の板を持ってきているか」と聞かれたので「持ってきていない」と答えると、まな板のような板を貸してくれたのは気の利いたサービスだった。地面がふかふかしているので、これがないとバイクが倒れる可能性がある。これからは荷物にならない程度の板は持っていこう。
 松林の間にテントを張り、夕食の準備。辺りには松ぼっくりが沢山落ちていて、小さな小枝も結構あったので、拾い集めて焚き火をすることにする。焚き火台のデビューである。また、ロウソクランタンも修理して使えるようになったのでそちらも使う。
 食後酒を飲みながら、焚き火の炎を眺めているととてもいい雰囲気で、いくら見ていても飽きず酒も進む。電池式のランタンは明るすぎるので消し、ロウソクのランタンの優しい明りで癒される。小枝や松ぼっくりはすぐに燃え尽きるので、足りなくなれば探して放り込み、2時間ぐらい火遊びを楽しんだ。この焚き火台はとてもコンパクトだが優れもので、買って正解だった。
 10時半ごろに就寝したが、妙な夢を何度も見た。テントで寝ていると、火のついた小枝を持った女がテントに火をつけようとしているのに気付き、怖くなって「やめろ!火をつけるな!」と何度も叫んでいる。テントから出ると昔の吹奏楽部の教え子の女生徒が座っていてこちらを見て笑っている。すると場面は変わり、かつて勤めていた学校の中を歩いていると校舎の中が燃えていて、消防署に知らせようと事務室に行こうとするが鍵がかかっていて開かなくて焦る。やはり火遊びの度が過ぎるとこんな夢を見るのだなあと反省。

    

6月30日(木)<2日目>
 6時ごろに目が覚めテントから出ると、良く晴れて涼しく気持ちのいい朝。洗面の後、折角なので何度も登った頂上を目指す。雲海が見えるといいなあと思いながら10分ほど歩いて頂上の展望に着くと、キャンプ場にいた男性がいて写真を撮っていた。挨拶をすると私が来たのに気付かなかったのか、ひどくびっくりした様子だった。残念ながら雲海は出ておらず、すぐに下山し朝食を済ますと、片づけて帰路に向かう。
 途中の川沿いになんとかトライアルパークといってクライミングの施設の看板があったので、行ってみることにした。橋を渡って川沿いを進んで行くとそれらしいものがあったが、管理棟は閉まっており、クライミングといってもちゃっちい感じで今は使われていないようだった。キャンプ場も併設されてかつては賑わったのかもしれないが、ロケーションも悪く寂れてしまったのだろう。引き返す途中、道の下の畑に何か人らしきものがいると思ってよく見ると、3人の若い女性ならぬ3体のマネキンが「また来てね」と言わんばかりにこちらに手を振っていた。


 その後、大きな道の駅みたいな店があったので、野菜などを買って昼前に帰宅した。


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